熱帯魚だからと言って濾過装置は必須ではないという話。
濾過装置なんて要らなかった
熱帯魚と言えば濾過装置が必須のような風潮ですが、
実際のところは環境による。
必要か不要かの判断的なことを書いていきます。
1、餌の量
濾過装置が必要かどうかの判断は餌の量
例えば、40cm水槽にネオンテトラ10匹程度なら濾過装置不要です。
土などにいる硝化細菌と、少々の水草とコケで浄化してくれます。
2ヶ月放置して水質測定をしても全く問題ない。
これは餌の量が少ないためです。
1日1回、フレーク状の餌を少量。
このくらいの餌の重量だと濾過装置など無意味。
これが金魚になると、餌の重量が桁違いになる。
100倍近い重量差になるため、水の汚れも100倍。
そうなるとさすがに濾過装置が必要になります。
濾過装置は自然での浄化が不可能な場合のみ設置したい。
2、水を透明にするなら必須
透明な水にするためには不純物を濾過せねばならない。
メダカ10匹の水槽でも、やはり濾過装置が無いと透明度は低いです。
魚が住むには問題ない環境ですが、鑑賞としてはやや難がある。
水槽の水を見事な透明にするには濾過装置は必要と考えます。
濁りは決して悪いものではなく、細菌やプランクトンが原因です。
生態がいる環境だと、自然と水中にそれら生き物が漂います。
安定している良い水ほど、濁り気味になるのは仕方がない。
これら生き物を強引に除去するのが濾過装置です。
ろ過材による物理的、細菌による捕食等で吸着します。
それにより水は透明になる。
特に害の無い細菌まで除去するのが濾過装置。
このリスクも考える必要があります。
3、水流による生態系の変化
濾過装置を設置すると必ず水流が生まれ、環境が変化します。
魚はたいして影響はありませんが、
細菌やプランクトンには強く影響を与えます。
止水域を好む種が激減する恐れがある。
また、止水域での枯れ葉分解の場合、
分解により発生した成分はそこに留まります。
成分が濃い空間となり生態系も違ってくる。
これが水流があると、すぐ水中に広がります。
このあたりでコケの発生に差がでたり、
悪い成分が水中に流れて魚に影響が出る恐れもある。
生物環境において水流というのは重要な要素なので、
濾過装置により発生する水流の影響は深く考えた方が良いと思います。
まとめ
小型魚に濾過装置はほぼ不要と思う。
水草を多く入れていれば、アンモニア・亜硫酸の数値はほぼ問題ありません。
アンモニアになった段階ですぐ水草に吸収されていると思う。
硝化細菌の出番など無く、実はほとんど生息していないかもしれない。
少しの自然を再現すれば魚が生きられる環境が出来上がるので、
わざわざ濾過装置を入れて人工的なおかしい環境にする必要は無い。
逆に悪くなる可能性も十分にある。
濾過装置は何のために設置しているのか?
そこに答えられるようにしたいところです。